整菌ニュース
整菌スキンケアについて紹介された新聞・雑誌・ニュースをご紹介いたします。
2整菌コスメ
2004年4月号 日経ヘルス記事より
肌の善玉菌を元気づけ、悪玉菌を減らす
アトピーの湿しんや乾燥肌が改善する
肌表面の常在菌を整える"整菌コスメ"が、アトピー性皮膚炎や、乾燥肌対策に有効だとわかり、製品が増えている。
肌表面には一定のバランスを保って常在菌がいるが、この中に黄色ブドウ球菌という悪玉菌が増えると、アトピー性皮膚炎が悪化する。そこで悪玉菌の増加を抑え、善玉菌(表皮ブドウ球菌など)を保つのが整菌コスメの発想だ。
「常在菌を整えると、炎症が起きにくく、アトピーの症状が軽くなる」と、皮膚科医で徳島大学前学長の武田克之名誉教授。
武田名誉教授が注目するのは、『MDフローラ』という製品だ。アトピー性皮膚炎の患者が使うと、悪玉菌の黄色ブドウ球菌が徐々に減り、それとともにアトピー性皮膚炎の症状も改善する。この効果を調べた古川病院(徳島県徳島市)の古川一郎副院長は、「即効性はないが、確かに効く。湿しんの範囲が広がるのを抑えられるようだ」という。
なぜ、肌の菌バランスを整えることが重要なのか。大手メーカーも研究している。資生堂はアトピー性皮膚炎による乾燥肌に悩む42人の常在菌を調べた。見た目は同程度の乾燥肌でも、悪玉菌(黄色ブドウ球菌)が多い人と、少ない人がいた。
そこで、肌を保湿するスキンケアを4週間実施してもらったところ、悪玉菌の少ない人は改善したが、悪玉菌の多い人では、肌のかゆみは改善しなかった。
「アトピーによる乾燥肌は、保湿だけでなく、黄色ブドウ球菌を抑えるケアも必要という結論になった」と、資生堂の勝山雅子研究員は語る。
"整菌コスメ"は、殺菌成分は含まない。その代わり、善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすグルコオリゴ糖やキシリトールなどの糖類を配合する。これらの糖類で善玉菌が増えると、その分泌物が肌を弱酸性に保つため、中性からアルカリ性の環境を好む悪玉菌が減る。
"整菌コスメ"には、アトピー性皮膚炎のほかに、老人性乾皮症などによる肌荒れやかゆみなどにもいい。
「肌がきれいになったらやめるのではなく、長く使って肌の常在菌バランスを整え続けることが大切」と武田名誉教授は語っている。
整菌コスメが効く理由
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1. 肌の悪玉菌を抑える
肌表面を弱酸性に保つ。弱酸性の環境は悪玉菌の繁殖には向かないので、肌から悪玉菌が減る。
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2. 善玉菌を増やす
善玉菌が好むオリゴ糖やキシリトールなどの糖類を配合。
善玉菌がこれらを餌にして肌を整える。 - 3. 肌の保湿能力を高める