美肌と皮膚常在菌のいい関係
8皮膚常在細菌が美肌菌といわれる理由
莫大な数の善玉菌が、皮脂腺や汗腺から分泌されるさまざまな物質や剥離される角質(アカ)、ならびに、それに含まれるさまざまな脂質を代謝します。つまり、善玉菌はアカや脂質をエサとして食べ、美容に有益な成分に変えているのです。
じつは、これらは化粧品などにも用いられる美肌成分なのです。さまざまな皮膚常在菌を活性化する物質をつくり出して層をつくることによって素肌が保護され、防御、保湿によって、美しさと健康が保たれています。
9皮膚常在細菌がシワの発生を抑えている!
ヒトのシワはさまざまな原因によって引き起こされますが、
近年の研究ではシワの80%は光老化によるものといわれています。
善玉菌は紫外線を吸収するだけでなく、コラーゲン線維を作り出す
線維芽細胞を増殖させる物質を産生することによってシワの発生を
抑える働きをしていることも確認されています。
10美肌菌は加齢に伴って減少する!
じつは皮膚常在菌(善玉菌・美肌菌)は年齢を重ねることによって減少します。
年齢を重ねて、汗線が機能低下することによって、皮膚が乾燥しやすくなり、皮脂の分泌量が低下すると、常在菌にとっての栄養成分が減少するため、年齢を重ねると皮膚常在菌は減少すると考えられています。
現在は肌トラブルがないという方も、加齢や環境の変化、生活習慣によって肌の状態が変化するのはそうした理由もあります。
加齢に伴う菌バランスの悪化から肌を守るためにも、早めの整菌スキンケアをおすすめします。
11善玉菌を守るためには、じつは洗顔がとてもたいせつ
石鹸やクレンジングクリームで洗顔すると、表層に生息する菌は洗い落とされます。
その後、30分~2時間内で、元の菌の状態に戻ろうとしますが、元と同じ状態に戻れるとは限りません。
あやまったニキビケアとして殺菌力の強いせっけんなどで顔を洗ってしまうと、顔の肌をすこやかに保つ活動をしていた皮膚常在菌の環境は壊滅的な打撃を受けてしまいます。
洗顔することによって常に新しい菌叢にリフレッシュされてしまうため、
洗顔はとても大切です。
素肌を美しく保つためには、洗顔の後に健康なフローラを構成するために、
菌の好物となる皮膚常在菌活性因が配合された善玉菌用のスキンケアを
使用することをおすすめします。